" まあいい。 収穫は一応あった。 ジャンは使い魔に"

"  まあいい。 収穫は一応あった。 ジャンは使い魔に"

" まあいい。
収穫は一応あった。
ジャンは使い魔に対して「悪い」と思うくらいには、ちゃんと尊厳を認めてるらしい。

「みんな」そうなら、いいんだが――――、な。

仮面の下の、ひやりと PlayTime た思考。
完璧に内部だけに押し込めたはずのそれに、如何なる神経でか、反応したのは少し意外な人物だった。

「……、……カレナ?」
「うん?」
「え?いや……悪い、なんでもない」
「どうした?変な奴だな、ハル」

エートとかに気付かれたなら、特に不思議には思わなかった。
やっぱり面白いなと、それで終わりな出来事だ。
予想内、とも言える。

そっと、笑う。

「……怖い怖い」

より具体的な「やり方」の話題に移った4人の学生たちは、この呟きには誰も気付かなかった。

どんな流れかと聞けば対戦カードが中々決まらない様子だったため、口を挟む。

「試験は1対1なんですか?」
「授業による」
「センパイたち、テスト一番近いのは?」
「えーっと、1対1かな」
「じゃ、最初は俺抜けますから、エート対ジャンセンパイ、ハル対シロセンパイでどうでしょ?」

この、俺による、俺のための「面白そうな組み合わせ提案」には、4人から一斉に違う答えが返ってきた。

「それなら俺が抜けますよ?」と、すかさず言ったのはエート。
「最初は?」と、よく聞いてたなあと誉めたくなる質問をしたのはハル。

それから「手合せしたいって言いだしたの、カレナじゃなかったっけ?」と、目を瞬いたのがシロで、「俺たちのテストは特に気にしなくてもいい」と大人な発言をしたのがジャンだ。

俺は4つをちゃんと聞き取って、ニッコリと笑ってみせた。

「だってエート、見てるのも楽しそうだし。
もちろん俺もやりたいので1対1が2つ終わったら、次は体力満タンな俺も加えて3対2、で」

1年対3年。
数が不利だとは、まさか言えない。wind and waterproof jacket
例えエートが居たとしても。

「……、……構わない」

ジャンが頷いて、これで2人陥落。

「俺はカレナがいいならいいけど……」

ハルは特にこだわりがない素直な子なので問題ない。

だから、残りは1人。

「見てるのも楽しそう、ですか?」
「そ。いいじゃん、これ言いだした俺が提案してるんだぞ?」

それにお前、俺に借あるだろ。
勝手に売った借だけど。

俺とエートによる無言の笑顔対決は、俺に軍配が上がった。

エートが苦笑する。

「まあ、俺も、カレナがそれでいいならいいですよ」

ということで、観戦タイム、決定。"

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